校長式辞より(前略、以下苗字で) さて、本日を迎えるに当たり、過去の生徒会誌を読み返しました。竹内さんはこう記しています。阿南第二中学校に入学できたことがとても嬉しい。不安もあるが、音楽部で好きな歌を歌い、勉強も頑張りたい。自分の力を精一杯出して、悔いのない楽しい中学校生活を送りたい。目標をもって中学校生活がスタートしました。
山田さんの臨海学習の振り返りでは、海に行けて楽しかった。友だちと深い所まで潜り、初めてボートも漕いでみた。ボートは初めてだったけど、ワクワクしながら漕いでみたら、上手く操縦ができた。楽しんで挑戦するとよい結果が得られると教えてくれました。金田さんは自然体験学習の保健食事係長でした。皆を引っ張るという目標を立て、その準備をして責任も果たした。二日間で学んだ皆とのチームワークを今後の生活に繋げたいと決意しました。目指す姿へ向かい準備をし、責任を果たす大切さを教えてくれました。田村さんの初めての紅樹祭。皆で提案し合い話し合いで決めることで、班の団結力が高まりクラスの仲も深まった。初めてのことばかりで大変だったけど、先輩方に助けてもらい多くを学べた。皆で決めて、仲間で支え合うという協力の大切を教えてくれました。
学年行事や生徒会、部活動、地域行事もそうですが、活動を通して、皆さんは確かな成長を遂げています。冨田さんのクラス紹介では、卒業学年の良さの発信だけでなく、在校生へのメッセージも含まれていました。一年生時代のクラスは活発で話がいつもどんどん広がった。だから、生徒会活動でも役立つはずと見通しています。二年生ではクラス目標「六重の塔」の例えから、中堅学年は二中の崩れない土台・頑丈な骨組みであると位置づけて、一年生にその姿を見せ、最上級生となる準備もしたと振り返っています。
式辞をまとめます。本年度は元号が「平成」から「令和」へと改元されました。斎藤さんの転校があり、生徒会長が冨田さんに引き継がれました。台風19号の被災で県内でも臨時休校の学校があり、現在は歴史的緊急事態に指定された新型コロナウイルスの感染症拡大防止対策の休校により、社会活動や現場で様々な混乱が生じているところです。これからの時代は予測不能な社会になると言われますが、まさに今、不測の事態に直面しています。
一昔前はマニュアルが求められた時代でした。いよいよAIが台頭してきます。そのために、人は「経験のない状況での判断力」とか「全く新しい発想力」が必要になると言われています。つまり「答えのない社会の中で、自分なりの答えを出す力」が求められています。このように時代が変化している中、本校の生徒・職員は生徒会の会則改正や、休校直前の三年生を送る会など、柔軟な対応力を発揮しました。尚且つそこには、心配りと人を思いやる心が感じられました。このような環境下で育った本校卒業生だからこそ、今後の荒海においても立派に航海ができると信じています。
結びに、保護者の方々が「国民はその保護する子女に、九年の普通教育を受けさせる義務を負う」という憲法と教育基本法にある責務を見事に果たされたことに敬意を表し、式辞とします。
→ 半月以上歌練習はしていませんが、歌声が式場に響きました。例年とは違う卒業証書授与式でしたが、卒業生の節目を心を込めて祝うことができたと思います。
→ 本年度末の転出職員は3名(内1名は長期研修派遣)です。