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2学期の始業式を行う

第1校時に合唱コンクールの賞状伝達を行い、引き続き始業式が行われました。各学年の代表者からは二学期に向けて「学習テスト、部活動、文化祭」などに向けた抱負が述べられました。また、校長からは次の話がありました。(一部抜粋)

1学期終業式の時に、夏休みのキーワードとして「自律と自立」を示しました。皆さんの夏休みはどうであったでしょうか。この後の学級の時間でそれぞれ振り返りをすると思いますが、この振り返りが良くも悪くも2学期につながる反省や決意にしてほしいと思います。そして、2学期の学校生活でも「自らを律し(自らが判断して)、独り立ちができる自分」を目指してほしいと思います。

全身麻酔をして20時間ほど人工呼吸器で眠っていました。目が覚めたとき真っ先に思ったことが「自分は生きている」ということでした。意識がない状態から意識がある状態になったとき、私の体は仰向けから左右に動けるようになり、電動ベッドによって上半身が起き上がるようになりました。一日過ぎたあたりから立ち上がれるようになったり、介助があって歩行できるようになったりしました。そして、徐々に介助の手が離れて身の回りのことができるようになっていきました。世の中には、意識はあっても体を思うように動かすことができないという方々もいますが…、私は意識(考え)があって「体が動く」ことに気づくとともに、時間の経過とともに日常生活に戻ることができました。考え(心)があって「体が動く」ことは、皆さんに以前お話しした『心技体』にも何か通じるものがあるのではないかと思います。

今年の7月上旬は大雨警戒の日が続き、新野地区でも阿南町で初めて避難勧告が発令され、学校では急遽の下校措置をとりました。この大雨は西日本地区を中心に甚大な被害をもたらしました。そしてその後は、災害レベルと言われる猛暑日が続き、本校でもランニングタイムや運動部活動を中止にしたり、全国では熱中症で亡くなる方もいたりしました。夏休みに入ると、気温40℃を超える地域があったり、大型台風やゲリラ豪雨・雷雨に見舞われる地域もあったりしました。最近もダブル台風が発生するなど、自然災害への脅威は増すばかりです。ここ数年の気象状況は、暑いときは暑く、大雪など寒いときは寒くと、春と秋の季節が短く、夏と冬の季節がはっきりしている傾向にあるように思います。世の中でもこの自然界と同様、人間界でも白黒はっきりさせたいと思う人が増えたように思い、それに固執するあまり人間関係を崩してしまっている人が増えているのではないか、と私は感じています。白黒はっきりと決着をつけなければならないときもありますし、白か黒かで説明しなければならないことも当然あります。しかし、この白か黒かが全てではないと思うのです。

司馬遼太郎さん著作の「竜馬がゆく」という時代小説に、このような記述があるそうです。「竜馬は議論しない(議論を好まない)。<省略>」 加えて、この言葉を補足するような内容として、坂本龍馬は次のような考え方をしていたようです。「Aという考えとBという考えがあるとき、俺はAでもBでもなく、Cという考えを生み出す」これを例えるなら、坂本龍馬は白か黒かと問われたときには、白でも黒でもない別の色を答えるとか、もかしたら白と黒を足して割ったグレーと答えたのかもしれません。白と黒を区別するとか、夏と冬があることは重要なことです。しかし世の中には、二者択一では解決できないことがあります。白と黒の間の部分のところとか、夏と冬をつなぐ部分といったところで、つまりバランス感覚によって調和が保たれていくと思うのです。